大人が矯正を始めるタイミングは、特に決まりはありません。
永久歯が生えそろって、歯並びが気になったタイミングでご相談いただければと思います。
特に当医院では、メインテナンス時に、40代・50代以上の方から「今からでも矯正できますか?」とご相談いただくことがよくあります。
10代・20代の矯正治療と比べると、確かに歯肉退縮が起こりやすいことや補綴物が比較的多いなど、注意すべきポイントは多くあります。
しかし、歯周病がなく、顎の骨の状態が良ければ何歳からでも矯正治療は可能です。
詳しくお調べして、理想をできるだけ叶えることのできる治療オプション・治療計画を作成いたしますので、ぜひご相談ください。
おもな治療内容とその種類
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正とは、1本ずつの歯にブラケットという四角い装置を取り付け、その上に形状記憶のワイヤーをくくりつけて歯を動かす矯正のことです。
矯正治療は、西暦1700年ごろにローマから始まったといわれています。
その中で、最も歴史が長くて症例数の多い矯正治療がワイヤー矯正です。
膨大な症例をもとに世界中の歯科医師がノウハウを溜めてきた長い歴史があるため、軽度〜外科手術が必要な重度症例まで適応可能です。
【ワイヤー矯正装置の種類】
■表側矯正
歯の表側にワイヤーを着ける矯正方法です。
目立たない矯正治療をご希望の場合は、歯の色に馴染んで目立ちにくい「ホワイトワイヤー」「セラミックブラケット」「クリアブラケット」を使用します。
ワイヤー矯正の仕組みと種類
ワイヤー矯正とは
ワイヤー矯正とは、ブラケットと呼ばれる器具を歯に装着し、そこにワイヤーを通して、動かしたい方向に向かって歯に適切な力を加え、徐々に歯を移動させることで歯並びを良くするという矯正治療法です。
ワイヤー矯正には装着方法の違いがあり、矯正装置も何種類か存在するので詳しく解説していきます。
ワイヤー矯正の仕組み
はじめに、ワイヤー矯正によって歯が動く仕組みについて説明します。
歯の周りには、歯を支えるための骨(歯槽骨)があります。歯と歯槽骨の間には歯根膜というクッションのような役割を持つ薄い膜があります。ワイヤーによって一定方向に力が加わると歯が動く方向にある歯根膜は縮み、元の厚さに戻ろうとして骨を溶かす細胞に作用して、動く方向にある骨を溶かします(吸収)。
一方で反対側の歯根膜は引っ張られて伸び、伸びた歯根膜は元の厚さに戻ろうとして骨を作る細胞に作用して、反対側にできた隙間に骨を新しく作ります(再生)。
このように吸収と再生を繰り返し、少しずつ歯が移動していくのがワイヤー矯正の仕組みです。ちなみに、マウスピース矯正も同じ原理を利用しています。
ワイヤー矯正のメリット、デメリット
矯正治療にはワイヤー矯正の他にマウスピース矯正というものがあり、どちらが良いか迷われる方もいるでしょう。そこでワイヤー矯正のメリットとデメリットを紹介します。選ぶときの参考にしてください。
〈メリット〉
- 固定式で取り外しを毎日しなくて良いので精神的に楽。
- 適応症例が最も多い
- 裏側矯正よりも歯磨きがしやすい
- 舌に装置が当たらないため、比較的滑舌や食事への影響が少ない
- 矯正治療の中では比較的リーズナブル
〈デメリット〉
- 表側に装置を装着するため口をあけると目立ちやすい
- 歯磨きがしにくい
- 口腔内のワイヤーによる損傷が起こることがある
- 食事がしにくい、食べ物が絡まりやすい。
- 治療中痛みが伴う場合がある
さまざまな歯並びに対応でき、一般的な矯正方法であるため安心感を抱く方が多いワイヤー矯正ですが、装着が目立ってしまう、食事がしにくい、歯が磨きしにくいなどの日常生活で感じるデメリットが多くあります。
ワイヤー矯正の磨きにくい方には歯ブラシ指導やメインテナンス、クリーニング予防にも力を入れておきます。
ワイヤー矯正の種類
ワイヤー矯正の一般的な特徴と治療方法を説明します。
唇側矯正(表側矯正)
唇側矯正は一般的に表側矯正と呼ばれ、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。
一般的な方法のため安心感を抱きやすいですが、装置が目立つという特徴もあります。
目立たなさを追求したこころみ
ワイヤー矯正よりほとんど目立たない、目立ちにくい装置を取り扱い・使用しております。
表側矯正(審美ブラケット矯正)
表側矯正とは
歯の表側に矯正装置(ブラケット)を付けて行うワイヤー矯正の1つです。長い歴史があり装置はより目立ちにくく痛みも軽減され、技術はより正確でスピーディーに時代とともに進歩してきました。最もスタンダードな矯正治療方法です。
一般的な表側矯正と審美ブラケット矯正の違い
表側矯正の中の1つが審美ブラケット矯正です。表側矯正で使用するブラケットにはメタルブラケット(銀色)とクリアブラケット(透明または白色)があります。そのうちのクリアブラケットを使用した表側矯正のことを審美ブラケット矯正と呼びます。
ワイヤーにもメタルワイヤー(銀色)とホワイトワイヤー(白色コーティング)があり、審美ブラケットとホワイトワイヤーを組み合わせることで装置が目立つという表側矯正のデメリットを最小限に抑えた、より審美性の高い表側矯正が可能となります。
このような方は表側矯正がおすすめ
- 矯正費用をできる限り抑えたい方
- 矯正治療中は装置が目立つことを了承できる方
- マウスピース等の取り外しや管理が苦手な方
- マウスピース矯正では困難と言われた方(一度ご相談ください)
CareCureの強み
- 日本矯正歯科学会認定医が行う
- 他の装置よりも価格が安価である
- 審美ブラケットとホワイトワイヤーの用意がある
- 虫歯治療やインプラント等、併用治療が可能。
- 予防衛生士が多い
- 最新の機器が揃っている
表側矯正の適用について
基本的にお口の中が健康な方であれば年齢制限もなく、できないケースもありません。
表側矯正の適用できるケース
- 叢生
- 上顎前突
- 反対咬合
- 上下顎前突
- 開咬
- 過蓋咬合
- 空隙歯列
- 交叉咬合
- 正中不一致、顎偏位(骨格性でないもの)
- 萌出遅延
- 埋伏歯
- 捻転歯
- 転位歯等ほぼすべてのケース
表側矯正の治療期間
部分矯正
動的治療期間:半年~1年
保定期間:おおむね1年
全体矯正
動的治療期間:非抜歯1年半~2年
保定期間:おおむね2年
動的治療期間:抜歯2年~2年半
保定期間:おおむね2年
表側矯正治療の流れ
- カウンセリング
- 検査
- 診断
- 治療開始
- 保定
- メインテナンス
表側矯正でよくあるご質問
- なるべく目立たないように表側矯正はできますか?
- 審美ブラケットを使用したり、審美ブラケットとホワイトワイヤーの組み合わせにすることにより、表側矯正でも審美性の高い治療が可能です。
- カラーゴムなどの用意はありますか?
- カラーゴムを使用して表側で目立つ矯正装置をファッションとして楽しむことも可能です。目立たない透明や白色のゴムもございます。
シミュレーションで確認ができます。
矯正を開始する前に歯の動きをシミュレーションで見ることができます。
※あくまでシミュレーションで、実際の歯の動きや所要時間は異なる可能性があります。
当院が行う矯正治療のご紹介
ここからは具体的な治療内容を紹介していきます。
要望1.前歯だけをキレイに整えたい!
このような場合、部分矯正という方法がおすすめです。
部分矯正とはその名の通り、部分的に歯を動かして治療する方法のことです。
具体的なメリットは次の通りです。
メリット 1「ピンポイント」な治療が可能
前歯だけ、すきっ歯だけ、八重歯だけ、下の歯だけ、など患者様のお口の状態とご希望に応じて柔軟に対応可能です。
メリット 2「低コスト」で治療が可能
利用する装置、治療時間などが本格的な矯正と異なるため、その分、部分矯正では低コストで治療が可能になります。
メリット 3「短期間」で治療が可能
部分的に歯を動かすため、その分、治療期間も短縮されます。
本格的な矯正では数年かかるのが通常ですが、部分矯正の治療期間は数ヶ月で終了します。
そのため、間近に「結婚式」や「就職活動」を控えている患者様にご好評いただいています。
要望2. 周囲にバレずに治療したい!
これは特に多い相談の一つです。
最近では目立ちにくい装置が主流になってきているので、以前ほど気付かれる心配はなくなってきています。
当院では「マウスピース型矯正装置」にて治療を行っています。
「透明なマウスピース型」の矯正装置
透明なマウスピースを口にはめ、何度か新しいマウスピースに交換しながら徐々に歯を移動させる治療です。
取り外し可能ですので、食べたい物が何でも食べられ、食後の歯磨きや装置の洗浄も簡単に行うことができます。
しかしその反面、装置を装着する判断は患者様に一任されるため、装置を付ける時間が短かった場合は、治療期間が長くなってしまうというデメリットも存在します。
当院では世界的ブランドである「インビザライン」を使用しています。
治療後の歯並びを無料でシミュレーション
当院では「iTero」という機器で、治療前に治療後の歯並びをシミュレーションします。
歯並びをスキャンするだけで、簡単にシミュレーションできるので、治療前にどのような結果が期待できるかを視覚的に確認できます。
無料で行っておりますので、興味のある方はご相談ください。
要望3. 治療期間を短くしたい!
通常の歯列矯正は2~3年と長期にわたることがほとんどです。
しかし、次に紹介する治療法なら、より効率的に歯を動かくことが可能になります。
インプラント矯正(歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正歯科治療)
インプラント矯正とは、顎の骨に固定した小さなスクリュー(インプラント)を固定源として歯を移動させる治療法です。
ここではインプラント矯正だけが持つ3つのメリットを紹介します。
メリット1効率よく歯を動かせる
通常の矯正治療は歯と歯をワイヤーで結び、引き合う力を利用して歯を動かします。
しかしその場合、動かしたくない方向にも力が働くため、効率的に歯を動かすことができません。
一方、歯科矯正用アンカースクリューを使用した場合、スクリューを固定源とするため、動かしたい方向にのみ力を加えることが可能
です。
スクリューは治療後に除去します。
治療痕は一週間程度ふさがるので痕が残る心配はありません。
メリット2非抜歯での治療が可能になる
歯並びが悪くなる原因の多くは、歯が生えるためのスペースが狭いことにあります。
スペースを確保する最も簡単な方法は「抜歯」です。
矯正の相談に行って抜歯を勧められた方も多いと思います。
インプラント矯正なら右の図のように奥歯を後方に移動させることで、抜歯をせずにスペースを生み出すことができます。
メリット2ガミースマイルも改善できる
ガミースマイルとは笑った時に歯茎が目立ちやすい状態のことを言います。
改善することで笑顔に自信が持てるようになり、思い切り笑えるようになります。
前歯の上の歯茎にスクリューを埋め込み、そこを支点に上方向に歯を移動させることで歯茎の面積を減らします。
矯正治療を迷っている方へ
「治療中の痛みが不安です」
「もし上手くいかなかったらどうしよう」
多くの方がこのような不安を抱えています。
そのせいでなかなか決心を付けられず、相談に来る方が後を絶ちません。
これを読んでいるということは、あなたも同じように迷っているのかもしれません。
しかしそれは、決しておかしなことではありません。
矯正は費用と時間もかかる治療なので、むしろ迷うのが普通です。
私は相談に来た患者様に「すぐに決心しなくていいですよ」と言うことがあります。
歯科医師に流されて治療するのではなく、患者様ご自身が心から納得した上で治療を受けていただきたいからです。
私たちにできるのは、リスクを含めた治療内容についてしっかりとご説明すること。
そして少しでも安心して治療を始められるようにサポートすることです。
そのため無理に治療を促すようなことも、決断を急かすようなこともしていません。
不安な方、迷っている方、どうか安心して相談にいらしてください。
初診「個別」相談へのご案内
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。ご興味がある方は下記からお問い合わせください。